コロナ禍の中、大変なことになっている個人・独立系書店を守りたい。有志たちによるドネーションZINEが完成!

book zine

2020.05.20

hand saw press Kyotoは、京都は左京区浄土寺のホホホ座の上に位置しています。また、このホホホ座には、元ガケ書房の山下さんが運営しているホホホ座浄土寺店と、松本さんが運営している浄土寺センター/ホホホ座ねどこ などがあります。つまり、本屋さんとは切っても切れない関係の中にある、ということ。このコロナでほとんど人と会う機会がないわけですが、なぜか、山下さんや松本さんとは、日々、べらべら、おしゃべりオッサンたちがいろんなムダ話とちょっとムダじゃない話をしていたりします。というか、最近、この人たちとしか話してはいないんですが(笑)。

もちろん、ホホホ座も、今や大変。お客さんが来なくちゃ、本は売れない。実際、売上自体も大きくドーーンと落ちてしまってて、果たしてどうしたらいいもんか、と、1冊からの宅配までやっていたりもします。宅配したお店でご飯食べちゃったりして、果たしてその経済活動が正しいのかどうなのか、はともかく(笑)。

チェーン店の本屋さんももちろん大変なのですが、やっぱり個人資本の店舗も大変。正直、自分たちがこれまで出してきた本や雑誌、リトルプレス、zineを丁寧に扱ってきてくれた本屋さんは、やっぱりこういう個人書店だったりします。うーん、何かできないかしらん、と日々思いつつ、そういう本屋さんでできる限り買い物しよう! ネットは使わんとこ、くらいしかできないのも事実。

そんなジレンマの中、優れたzinesterでもあり、hspk小田が「カレーの子」(テキトー過ぎ! 笑)と呼び続けて早8年のデザイナー・宮﨑希沙さんと、「とんかつDJあげ太郎」でもお馴染みのマンガ家小山ゆうじろうさん、ライターのイーピャオさんが、個人店舗のためのドネーションZINEを企画・制作、この話を聞いたのは先月の末くらい? そして突貫工事で制作、ついにそれが書店に並び始めました! このスピード感すごいなー。かっこいい!

それぞれの思いをぶちまける感じが素敵。

このドネーションZINEには、有名無名問わず、さまざまなライター、音楽家、デザイナー、謎の人たちが約100人、「今食べたいモノ」に関して書き連ねています(ちなみに、hspからは、小田と安藤もちょろりと書かせていただいております)。こういう時期だからこそ食べたいもの、なんだかココロをわさわささせる食べ物、あー、そうだ、こんなもの食べてなかった、とよだれが少し出てくるもの、などなど、いろんなことを考えさせる仕上がりになっています。また、後半には、それぞれのzinesterたちがフリースタイルで、自由闊達に自分たちの書きたい、興味のあることをぶちまけております。この自由さ、雑多さ、気ままさこそがZINEだなぁ、と、読み返して楽しませていただいております。こういう感じ、忘れてたー。ちょっと真面目に考えすぎてたー。アイヤー!

本ZINEは、制作費に関しては、ライター陣が無償なのはもちろん、すべて宮崎さんとチーム「いこい」さんの出資でやっており、なんと最初に1,500部も作ったのですが、もうすべて出荷してしまったとのこと。5・19に出演した「アフター・シックス・ジャンクション」では、宇多丸さんに「善意の自転車操業」と呼ばれた(笑)、この企画。

まだオーダーがたくさんあるらしいので、あと一回だけ刷る予定らしいんですが、そのためにドネーションのTシャツ販売もスタートした模様。ぜひよかったら買ってあげて欲しいのであります。こちらの詳細に関しては、彼らのnote(https://note.com/donationzine/n/n9ed8d92db095)にしっかりと掲載されて……あれ、まだされておらん(笑)。きっともうすぐされるはずです。

ちなみに、どこで買えるかもちゃんと日本地図にばっちり載っております。いつもお世話になってるお店がたっぷり。東京のIRAやポポタム、そして古書ほうろうにSUNNY BOY BOOKS、タコシェにコンコ堂、本・中川にON READING、ホホホ座にシカク、1003にYOMS、な夕書……もちろん、それ以外にも、ここに掲載されていないたくさんの個人商店に敬意を表しつつ、今回、自分もホホホ座でちゃんと購入しました! 「1冊買ったくらいでどーかなるかね?」って思う方は、もう1冊、他の本もぜひ書いながら。本はね、腐るもんじゃないので、欲しいと思ったそのときに。是非!